排水溝の詰まりの原因として多いのが髪の毛です。洗面所を1回使うだけでは髪の毛はそれほど抜けないかもしれません。しかし、毎日ドライヤーをかけたり髪をセットしたりすることで、抜けた髪の毛が蓄積していきます。
排水口に髪の毛がなくても、排水溝が詰まるのは排水溝や排水管に髪の毛が絡まってたまるためです。少しずつたまった髪の毛が、詰まりの原因になります。
手や顔を洗うときに使う石けんも詰まりの原因になります。石けんを使ったときのカスが排水溝にたまってヌメリになるからです。ヌメリがあると髪の毛が付着しやすく、詰まりがひどくなります。
石けんは固形のものも液体のものも詰まりを引き起こします。手や顔を洗う際に流れ落ちるボディクリームも原因のひとつです。石けんやハンドソープ、ボディクリームの油分が詰まりを悪化させます。
排水溝に誤って落としてしまったものはないでしょうか?髪の毛をセットしているとき、ヘアピンが排水溝に入ってしまうことがあります。歯磨き粉やボディクリームなどのキャップも、排水溝に入って取り出せなくなることがあるかもしれません。
アクセサリー類も注意が必要なアイテムです。ピアスやイアリング、指輪など、身に着けたり取り外したりしようとしているときに排水溝に入る危険があります。サイズが小さいので、手元が滑って落とすことがあるでしょう。
固形物を排水溝に入れてしまった場合、詰まりの直接的な原因になります。面倒な作業が必要になることもあるので、ものが排水口から入らないように対策をするのがおすすめです。
髪の毛が排水溝に入らないようにするためのアイテムです。排水口にセットして、髪の毛をキャッチします。排水溝の詰まりを防ぐた便利なアイテムですが、ヘアキャッチャー自体が詰まるケースも。
毎日洗面台を使用しているとヘアキャッチャーの髪の毛は増え、ヌメリが付いてさらに水はけが悪くなります。ヌメリ嫌で、掃除をするのがさらに後回しになるかもしれません。ヘアキャッチャーの髪の毛は放置すると、どんどん詰まりが悪化します。
排水口の真下にあり、S字に曲がっているS字トラップ。S字にすることで水たまりを作り、排水管の臭いや虫の対策をしています。S字になっている分、水の流れは悪くなっているのが特徴です。
髪の毛がS字トラップに堆積したり、石けんカスの油分がたまったりすることも。固形物が落ちたときも、引っかかることが多くなっています。
S字トラップからさらに先へ進んだところにあるのが排水管です。床下や壁裏に設置されていて、一般的にはお風呂場などの水を排水する排水管とつながっています。
排水管も髪の毛と石けんカスのコンビや、ヘアピンやピアス、指輪などの固形物によって詰まことが多いです。
ヘアキャッチャーに付いた髪の毛や石けんカスを取り除けばOKです。ヌメリが嫌な人はゴム手袋を使いましょう。ヘアキャッチャーを取り外し、髪の毛をきれいに取り除きます。
髪の毛を取り除いただけだと、ヌメリはまだ取れていません。洗剤を利用してヌメリを洗い流しましょう。網目も詰まっている場合、歯ブラシやスポンジで細かい汚れやヌメリを取り除きます。ヘアキャッチャーを徹底的に掃除することで、排水口の水はけがよくなるでしょう。
簡単に試せるのがパイプクリーナーです。排水溝の詰まりを解消するために作られた商品です。食器用洗剤の詰まりを取るための商品もありますが、排水溝や排水管用のものを使いましょう。
パイプクリーナーを使う場合、ゴム手袋をつけるのがおすすめです。液体による手荒れを防げます。容量は商品によって違いますので、注意深く読んでください。パイプクリーナーを排水口から流し入れるだけでOKです。
トイレが詰まったときに使うこともあるアイテムです。トイレが詰まったときにラバーカップを何度か使ったら解決したことがあるかもしれません。
同じように排水溝の詰まりにもラバーカップを使えます。強制的に詰まりを解消できるアイテムです。ラバーカップはまずしっかり押し込む必要があります。限界まで押し込んだら一気に引き戻してください。
排水溝内の水が逆流して詰まりが改善します。ラバーカップを押し込む際に、力を入れすぎると洗面台が壊れることがあります。無理に力を入れないようにしましょう。
パイプクリーナーで解決しない場合、S字トラップを取り外して掃除をするのが一番です。詰まりの原因をしっかり解消できます。S字トラップを取り外すために、バケツや作業用手袋を用意しましょう。
まずS字トラップの下にバケツを置きます。S字トラップを外す際に水が流れ落ちることがあるからです。そして、ナットを外してS字トラップを取り外しましょう。手袋をはめて手が汚れないようにしたり、雑巾でS字トラップや周りを適宜拭いたりしながら作業を進めます。
S字トラップの詰まりを引き起こしている部分を見つけます。ブラシなどで髪の毛やヌメリをきれいにしましょう。原因を解消すれば詰まりが改善します。最後にまたS字トラップを取り付けます。取り付けたあとに水漏れがないかチェックが必要です。
詰まりの原因がヘアキャッチャーでもS字トラップでもない場合、排水管が詰まっていると考えられます。排水管の詰まり解消でできることは2つです。
S字トラップでも利用するパイプクリーナーを使ってみてください。液体が排水管まで届き、髪の毛の絡みやヌメリを解消してくれます。簡単に行なえるため、まずは試したい方法です。
パイプクリーナーと同じような商品でピーピースルーというアイテムもあります。業者が詰まり解消のために使う薬剤です。強力な化学反応で詰まりの原因を取り除いてくれます。成分が強力なため、用法はしっかり守ってください。
トイレの詰まりを解消するラバーカップを利用できます。コツをつかんで使うことで、見事に排水管の詰まりを解消できるかもしれません。しかし、固形物が詰まりの原因の場合、固形物がさらに奥に進んで取れにくくなる危険もあります。あまり無理に行わないほうがいいでしょう。
ワイヤーブラシも効果的です。ワイヤーの先にブラシが付いたアイテムで、排水溝のなかをうまく進んでいきます。詰まりの原因を根こそぎ取れるので、詰まりをスッキリ解消してくれるでしょう。しかし、ワイヤーブラシも固形物を排水管の奥へ押しやる危険があります。注意しながら行いましょう。
アルカリ性の重曹と酸性のクエン酸は、水垢・石けんカス・皮脂などが入り混じった排水溝の掃除に適しています。
重曹とクエン酸を混ぜることで発生する泡は、排水溝内部にこびりついた汚れを浮かせる効果があります。
その結果、ブラシなどで擦らずともお湯を流すだけでスッキリ洗い流すことができるのです。また、クエン酸には除菌・殺菌効果もあるので、雑菌の繁殖や臭いを防ぐ効果も期待できます。
重曹やクエン酸でも効果がない場合は、塩素系の漂白剤が有効です。ヌメヌメとした排水溝の内側の汚れは、水垢や赤カビなどが繁殖してできたもの。
放っておくとヘドロのようになって悪臭を発することがあります。漂白剤は排水口から奥までしっかり吹きつけることが大切なので、スプレータイプがおすすめ。
ただし強い成分なので、必ず手袋・ゴーグルなどを着用しましょう。
排水溝の奥の方にたまってしまった汚れには、専用のパイプクリーナーを使うという手があります。
パイプクリーナーには汚れを分解する水酸化ナトリウムが含まれており、この含有量が多いほど洗浄力も高くなっています。
また、粘度の高いタイプを使うとパイプ内部にしっかりクリーナーが留まるのでおすすめです。
排水溝の掃除にはさまざまな洗剤を使用しますが、塩素系の洗剤と酸性洗剤を混ぜると有毒ガスが発生するため、絶対に同時使用は避けてください。
別々であったとしても、塩素系洗剤で掃除を行ったあと、すぐに酸性洗剤を使うのもやめたほうが良いでしょう。
また、どちらも成分が非常に強力であるため、皮膚や粘膜に付着すると非常に危険です。ゴム手袋・メガネ(ゴーグル)といったアイテムを必ず使用してください。
詰まりを防ぐには、まず髪の毛が排水溝に流れるのを防ぐことが大事。ヘアキャッチャーをこまめにチェックし、髪の毛やゴミをこまめに取り除きましょう。
パイプなどの掃除は、週に1回が目安。ただし、梅雨どきなど湿気の多い季節はヌメリ・カビなどが発生しやすくなるので、臭いなどが気になる場合はその都度掃除を行いましょう。